家庭医学館 の解説
れんのっくすがすとーしょうこうぐんれのっくすしょうこうぐん【レンノックス・ガストー症候群(レノックス症候群) Lennox-Gastaut Syndrome】
子どもにおこるてんかんの1つで、けいれん発作(ほっさ)が、いつも同じ1種類だけではなく、急に手足を突っ張るようにする(強直(きょうちょく)けいれん。ごく短い時間の場合はスパスムという)、意識だけがぼーっとする(非定型欠神発作(ひていけいけっしんほっさ))、手足をピクピクさせる(ミオクロニー発作)など、いろいろなかたちのけいれん発作がみられるのが特徴です。
精神運動発達の遅れをともなうことが少なくありません。
脳波検査を行なうと、特徴的な波形(遅い棘徐波結合(きょくじょはけつごう)など)が出現します。
2~5歳で発症することが多いのですが、年長児や成人になって発症することもあります。
頻度の少ないまれな病気です。
[原因]
一部は、ウエスト症候群(コラム「ウエスト症候群(点頭てんかん)」)に引き続いて発症します。脳炎、脳症などの病気の後遺症としておこることもあります。
[治療]
いろいろな抗けいれん薬が使用されますが、けいれんが治まりにくいことが多いものです。
副腎皮質刺激(ふくじんひしつしげき)ホルモン(ACTH)を使用するホルモン療法が奏効することもあります。