日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ろいやるこんせるとへぼうかんげんがくだん
Koninklijk Concertgebouworkest オランダ語
Royal Concertgebouw Orchestra 英語
オランダを代表する世界的オーケストラ。創立は1888年11月(最初のコンサート)。「コンセルトヘボウ」はオランダ語で「演奏会場」を意味する。1988年の創立100周年にベアトリックス女王から「王立(ロイヤル)」の称号を受け、それまでのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団より改称した。常任指揮者は、初代のウィレム・ケスWillem Kes(1854―1934)をはじめ、いずれもオランダの音楽家が務めたが、88年に初めてのオランダ人以外の指揮者リッカルド・シャイーを迎えた。
この楽団を世界的レベルに引き上げたのは2代目のウィレム・メンゲルベルクである。彼は1895年、24歳で常任指揮者となり、ナチス協力のかどで1945年に追放されるまでの実に50年間にわたって楽団を鍛え上げた。3代目はエドゥアルト・ファン・ベイヌム(1945~59)で、その没後ベルナルト・ハイティンクが4代目に就任(1961~88、64年まではドイツのベテラン、オイゲン・ヨッフムと共同常任)、88年からは5代目シャイーが就任した。初来日は1962年(昭和37)。
[美山良夫]