日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨッフム」の意味・わかりやすい解説
ヨッフム
よっふむ
Eugen Jochum
(1902―1987)
ドイツの指揮者。バイエルンのバーベンハウゼン生まれ。ミュンヘン音楽大学で作曲を学んだのち、歌劇場の練習指揮者を務め、1926年ミュンヘンでデビュー。キール、マンハイム、デュースブルク、ベルリン市立の各歌劇場を経て、34年から49年までハンブルク国立歌劇場音楽監督。49年バイエルン放送交響楽団を設立、その初代音楽監督を務め、一流の楽団に育て上げた。60年(昭和35)初来日。60~64年アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団指揮者、71年からバンベルク交響楽団常任指揮者。ドイツ音楽の伝統に根ざした構成的な演奏を得意とし、とくにブルックナー、ブラームスで独自の境地をみせた。ミュンヘンに没。
[岩井宏之]