ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクセプタ」の意味・わかりやすい解説 アクセプタacceptor 半導体中で電子を受け取って正孔をつくり電気伝導性を現す不純物元素。半導体に母体元素よりも原子価の低い元素を入れると,この元素は母体元素と置換して結晶格子点を占める。原子価の低い元素は周囲よりも電子が不足し,他の母体元素から電子を受け取る (アクセプトする) 性質がある。このような不純物を一般にアクセプタと呼ぶ。電子の抜けた母体半導体内では自由に動きうる正孔が生成されたことになり,いわゆるp型半導体を形成する。 14族半導体であるケイ素 (シリコン) やゲルマニウムに対しては 13族元素のホウ素,アルミニウム,ガリウムなどが代表的なアクセプタである。化合物半導体の場合,それらの構成元素の原子価より低い原子価をもつ元素は一般にアクセプタとして作用するが,同じ不純物元素でもドナーとして作用したりアクセプタとして作用する場合があり,さらに結晶中の化学量論的欠陥がアクセプタとして作用することもある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by