知恵蔵 「アクティブシニア」の解説
アクティブシニア
約800万人いた団塊の世代は、その数の多さから大量消費文化をけん引し、様々なヒット商品を生み出してきた。こうした層が高齢者になり、従来の「高齢になると身体機能や認知機能が低下する」というイメージが当てはまらなくなった。文部科学省が1998年度から実施している体力・運動能力調査では、65歳以上の高齢者は、大半の項目が毎年右肩上がりとなっている。
消費行動や旅行にも積極的なことから、彼らをターゲットにした、素材やデザインにこだわった衣料品や機能的なデジタル家電、映画館や宿泊施設での割引といった、商品やサービスが次々と生み出されている。
自立心が旺盛なのも特徴で、内閣府が2012年度に行った「高齢者の健康に関する意識調査」では、回答者の約6割が「65 歳を超えても働きたい」と回答。「支えられるべき高齢者」の年齢については、最も多い約3割が「75歳以上」と答えている。
(南 文枝 ライター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報