人々の生活様式,行動様式,思考様式といった生活諸側面の社会的・文化的・心理的な差異を全体的な形で表現したことば。当初,その考え方は社会学の分野で使われてきたが,今日ではマーケティングの分野で頻繁に使われるようになっている。マーケティングの分野でこの考え方が導入されるようになった背景には,経済成長志向・物的生活充実志向から福祉社会志向・精神的充実志向へと移行していくなかでみられた,消費者の価値観の変化があげられる。そしてこのライフスタイルという考え方は,消費者行動を決定する主体が,合理的な経済計算に基づいて,消費者として行動するだけではなく,主体性をもってみずからの生活システムを設計する生活者としての意識をもつようになってきているということを前提にして成立している。このことを企業側が行うマーケティング活動に対応づけて取りあげる場合,製品を単なる〈もの〉として消費者に提供するのではなく,商品企画にライフスタイルを加えた生活メニューを提供していくことを意味している。このようなマーケティング戦略を生む前提としてのライフスタイル分析では,消費者を一元的にとらえることなく,生活周期ごとに生活のAIO(activity,interest,opinion)の分析が必要となる。このような分析が前提となって,〈商品・サービスと生活者の生活意識〉と結びつけるマーケティング戦略が具体化されることになる。
→生活様式
執筆者:奥田 和彦
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…ここから,自立した能動的な個人による〈本来的authentique〉生活の選択という課題が人々を覆いはじめている。生活様式ということばに代わって,〈生きざま〉(ライフスタイル)ということばが用いられはじめているのも,この間の変化を物語るものである。【高橋 徹】。…
※「ライフスタイル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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