アフタリヨン(読み)あふたりよん(英語表記)Albert Aftalion

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アフタリヨン
あふたりよん
Albert Aftalion
(1874―1956)

フランスの経済学者。ブルガリアのルセに生まれる。リール大学教授、パリ大学教授などを歴任。専攻分野は景気理論と外国為替(かわせ)論。オーストリア学派の影響を受け、景気理論では一種の加速度原理によって過剰投資説を唱えた。すなわち、消費財に対する需要の変動は資本財需要にも波及するが、資本主義的な迂回(うかい)生産方法では計画と実現の間に懐妊期間とよばれる時間のギャップが存在するので、資本財の生産は過剰になりやすく、過剰生産(恐慌)を引き起こすというものである。また、外国為替論では限界効用理論を援用し、外国為替の需要・供給は為替関係者の心理的評価に依存するという為替心理説を唱えた。この学説は購買力平価説、国際収支説と並んで名高く、投機などによる短期的な為替変動を解明するものとして評価されてきた。主著に『過剰生産による周期的恐慌』(1913)、『貨幣・物価・為替論』(1927)などがある。[土屋六郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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