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購買力平価説 こうばいりょくへいかせつ purchasing power parity theory

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

購買力平価説
こうばいりょくへいかせつ
purchasing power parity theory

スウェーデンの経済学者 G.カッセルが唱えた,為替相場は各国通貨の購買力に応じて決まるとする考え方。総合的な物価水準内外価格差を示す指標として使われる場合が多い。為替レートは1ドル何円という表示で,為替市場の円ドル需給で決まるが,購買力平価は1ドルが日本国内で何円の品物が買えるかで表示される。

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デジタル大辞泉の解説

こうばいりょくへいか‐せつ【購買力平価説】

purchasing power parity theory》スウェーデンの経済学者G=カッセルによって唱えられた外国為替理論。2国間の為替相場は、両国の通貨がそれぞれの国内でもっている購買力の比率によって決まるとする説。PPP説。

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FX用語集の解説

購買力平価説

為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定されるという為替相場決定理論のひとつ(為替レートの決定要因を説明する概念のひとつ)。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうばいりょくへいかせつ【購買力平価説 purchasing power parity theory】

自由変動為替相場制のもとで,日々変動する外国為替相場(以下,為替相場と略称する)に中心ないし基準となる均衡為替相場があり,それは自国と外国の物価水準の比によって定まるとするG.カッセルの説。この均衡為替相場を購買力平価という。 為替相場とは外国通貨と自国通貨との交換比率であるが,カッセルは為替相場が基本的に外国為替市場における需要・供給関係によって決定されることは否定しない。むしろ,なぜ外貨が需要されるかという点に着目する。

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大辞林 第三版の解説

こうばいりょくへいかせつ【購買力平価説】

自国通貨と外国通貨との交換比率である為替相場は、それぞれの国内で両通貨が有する購買力の相対的大きさ(購買力平価)によって定まるという説。従って為替相場は両国の物価水準の変化に伴って変動するとされる。スウェーデンの経済学者カッセル(G. Cassel)が代表論者。 PPP 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

購買力平価説
こうばいりょくへいかせつ
theory of purchasing power parity

スウェーデンの経済学者G・カッセルが唱えた外国為替(かわせ)相場理論で、為替相場の決定ないし変動要因を貨幣の購買力の変化、すなわち物価の変動によって説明しようとしたもの。第一次世界大戦中から戦後にかけて各国は金本位制を停止し紙幣本位制となったが、彼は、この制度のもとでも金本位制における金平価と同様に、為替相場の変動には基準があることを主張した。それが購買力平価である。
 基本的な考え方は、「各国通貨はそれぞれの国において、財やサービスを購入する購買力をもつ。その通貨のもつ購買力がちょうど等しくなるように為替相場は決定されるべきである」ということにあり、購買力平価説という名称の由来もそこにある。もし、現実に円・ドル為替相場が、購買力平価(たとえば、100円=1ドル)に比べてドル高(120円=1ドル)になっていたとすれば、アメリカの人々は、ドルで自国商品・サービスを購入するより、輸入に有利な現実の為替相場でドルを円にかえて輸入したほうが、より多くの商品、サービスを手にすることができる。したがって、アメリカでは輸入が増えて経常収支は赤字、日本は輸出が増えて黒字になり、外国為替市場では、ドル売り・円買いが起こる。その結果、ドルは安くなっていき、この場合は最終的に100円=1ドルという購買力平価が成立するというものである。
 ところで、通貨の購買力というのは、逆に表現すれば物価水準にほかならない。その通貨でたくさん財・サービスが買えるということは、物価が安いということと同じだからである。したがって、
 購買力平価=日本の物価水準/アメリカの物価水準
ということになる。これを「絶対的購買力平価説」というが、両国で貿易の対象となっているすべての同一の財・サービス(貿易財)の価格を調査し、物価水準を計算することは困難である。そこで、象徴的な商品であるマクドナルドのビッグ・マックの各国価格をもって計算したビッグ・マック平価が使用されることもあるが、あくまで便宜的なものであり、この理論の本筋的なものではない。
 理論的には、「相対的購買力平価説」とよばれる考え方、計算方法が一般的に使用されている。それは、それぞれの国で貿易取引される貿易財とされない非貿易財の相対価格とウエイトが変わらないという仮定に立って、
 購買力平価=基準時の為替相場×(日本の物価指数/アメリカの物価指数)
というように、計算している。
 つまり、両国の経常収支が均衡していた年を基準として、その時の為替相場にその後の両国の物価の変動率の格差を織り込んで、為替相場(購買力平価)が決まるということであり、結局は両国の価格競争力の変化を反映しながら、経常収支が均衡するように為替相場は変動するということを意味する。より物価が上昇し、価格競争力が低下した国の為替相場は、その分下落するというわかりやすい考え方である。
 しかし、今日では国際経済取引は、財・サービスという経常取引より、はるかに資本取引が上回っており、しかも国際資本取引は瞬時に膨大な取引がなされ、それによって、外国為替市場で外貨の売買が大量になされている。このため、購買力平価説は短期的には成立しなくなり、かわって短期の為替相場決定理論として、アセット・アプローチ理論が登場している。ただし、購買力平価は、両国の貿易における価格競争力を反映した為替相場であることから、両国の長期適正為替相場といえること、あるいは長期的には現実の為替相場もその方向に収斂(しゅうれん)する傾向があることなどから、長期的な判断基準としては、今日でも有効性をもっている。たとえば、ドルに対して実質上固定相場に近く、その実力に比べて過小評価ではないかとされる中国の「人民元問題」などの議論では、この説によって計算された人民元・ドルの購買力平価に対して、現実の人民元・ドル為替相場がいかに割安になっているかを判断材料にしてなされている。[土屋六郎・中條誠一]

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世界大百科事典内の購買力平価説の言及

【為替理論】より

…フランスの経済学者アフタリヨンAlbert Aftalion(1874‐1934)の為替心理説は,為替相場の変動要因として取引当事者の心理状態,とくに予想を重視しているが,この考えは上記の資産市場アプローチに包摂されているとみることができる。
[購買力平価説]
 以上の二つが自己完結的な為替相場理論である。これらの理論に基づいて将来の為替相場の予測を行うとすれば,どちらの場合も外貨に対する需要・供給関数の推定からはじめなければならない。…

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