化学辞典 第2版 「アミカシン」の解説
アミカシン
アミカシン
amikacin
N′-(S)-(4-amino-2-hydroxybutanoyl)kanamycin A.C22H43N5O13(585.60).カナマイシンAを出発材料として合成されたアミノ配糖体抗生物質.白色の結晶性粉末.分解点203~204 ℃(1/2水和物).+99°(水).カナマイシン耐性菌にも有効.細菌のリボソームに作用し,タンパク質合成を阻害し,殺菌的に作用する.腸管からの吸収が悪く,筋肉注射または点滴静脈内投与をする.腎毒性,聴覚毒性がアミノ配糖体抗生物質のなかでもっとも低い.β-ラクタム系,ほかのアミノ配糖体抗生物質と交差耐性を示さない.LD50 340(pH 6.6),560(pH 7.4)mg/kg(マウス,静注).[CAS 37517-28-5][CAS 39831-55-5:硫酸塩]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報