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イクチオルニス イクチオルニスIchthyornis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イクチオルニス
Ichthyornis

白亜紀後期の北アメリカに生息していた化石鳥類。体長約 35cmで,胸骨が大きくよく発達し,飛行するための筋肉がついており,上手に活動的に空を飛んだと思われる最古の鳥。おそらく海辺にすみ,そこで餌を捜したものと思われる。ギリシア語で,イクチは魚,オルニスは鳥という意味である。イクチオルニスには歯がなかったらしい。ちょうど現在のカモメやアジサシのように,大きな群れをつくって共同生活し,海上を舞って魚を求めたのであろう。現生の鳥類の目 (もく) の大部分は白亜紀には存在していた。イクチオルニスはシギ,カモメの仲間に近いとされる。イクチオルニスの脳は,同時代の鳥ヘスペルオルニスよりはずっと発達していたが,現代の鳥よりは小さい。脊椎骨は原始的爬虫類と似る。足がかなり強く,比較的長い前指と小さい後指をもっていた。足にはたぶん水かきがあったであろう。イクチオルニス属は約6種記載されており,産地はアメリカのワイオミング州,カンザス州,テキサス州などから報告されている。北海道の海成層からも,イクチオルニスに近い仲間の前肢と考えられる化石が発見されている。

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百科事典マイペディアの解説

イクチオルニス

白亜紀後期の原始鳥類。大きさはハトぐらい。米国カンザス州で化石発見。胸骨が発達し,くちばしが大きく平らで,爬虫(はちゅう)類と同じような歯をもつ。水辺にすみ,魚を捕食した。

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大辞林 第三版の解説

イクチオルニス【Ichthyornis】

白亜紀の化石鳥。歯をもっていた。ハトほどの大きさで、かなり自由に飛ぶことができたと思われる。魚鳥。

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世界大百科事典内のイクチオルニスの言及

【鳥類】より

始祖鳥
[真鳥類の出現]
 ジュラ紀からは始祖鳥以外に鳥の化石は見つかっていないが,次の白亜紀からは,少なくとも7目12科37種の鳥が知られている。そのうち,ヘスペルオルニスHesperornisというアビに似た潜水鳥とイクチオルニスIchthyornisというアジサシに似た海鳥は,始祖鳥と同様に歯をそなえていたが,その他のものはあらゆる点で完全に鳥であったようである。アメリカのカンザス州の白亜紀後期の地層から産出したヘスペルオルニスは,とくに上顎(じようがく)骨と下顎骨に歯が発達するが前顎骨には歯がない。…

※「イクチオルニス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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