イワギク(読み)いわぎく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワギク」の意味・わかりやすい解説

イワギク
いわぎく / 岩菊
[学] Chrysanthemum zawadskii Herbich

キク科(APG分類:キク科)の多年草。根は木質で、茎は直立し、高さ10~60センチメートル。7~10月、茎頂に1~数個の大形の頭花を開く。頭花は白色の舌状花と筒状花とからなり、径3~6センチメートル。本州四国、九州の山地の岩の裂け目などに生え、分布域は広く、朝鮮、中国東北部からシベリアを経てヨーロッパ東部に至る。多形に富む種である。

[小山博滋 2022年1月21日]

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世界大百科事典(旧版)内のイワギクの言及

【ハマギク(浜菊)】より

…和名は,茎や葉に揮発性の油が含まれ,その香りがリュウノウ(竜脳)に似ることによる。(5)イワギクC.zawadskii Herbich 東アジアからシベリアを経てヨーロッパ東部にかけて分布し,日本では北海道から九州まで飛石状に見られる。北海道では海岸の岩場に,本州では加賀白山や大台ヶ原山など,四国では寒風山など,九州では白岩山などの岩場に生える。…

※「イワギク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」