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ウシオグモ Desidae; marine spider

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウシオグモ
Desidae; marine spider

クモ綱クモ目ウシオグモ科に属する種類の総称。体長は 1cm内外で,全身に長毛を生やす。名前のとおり海浜性のクモ。世界に 30属約 100種が知られ,日本には,ヤマトウシオグモ Desis japonicaおよびイソタナグモ Parartheuma shirahamensisの2種を産する。両者とも和歌山県の白浜で最初発見された。イソタナグモは,体長 0.5~0.8cmの淡褐色のクモで,ほぼ全国の海岸の潮間帯の満潮線近くや波打ちぎわの岩場に小さい棚網を張って生活している。ヤマトウシオグモは本州太平洋岸や吐 噶喇列島,沖縄などで見つかっており,潮間帯の満潮時には海中に没する岩のくぼみや,貝やフジツボの殻の中などに糸で膜状の住居をつくってすむ。ミズグモとともに水中生活をするクモの代表種。 (→クモ類 )

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウシオグモ
うしおぐも / 潮蜘蛛
marine spider
[学]Desis spp.

節足動物門クモ形綱ウシオグモ科ウシオグモ属のクモの総称。この科は分類学上タナグモ科やミズグモ科として扱われることがある。海岸の潮間帯付近の岩のくぼみやサンゴ礁の間に単純な巣をつくる特異なクモ類で、満潮時には巣は海水中に没する。名はこのような生活に由来している。日本にはヤマトウシオグモDesis japonica1種だけが生息し、中部地方南岸、四国南岸、九州の天草(あまくさ)、南西諸島で発見されている。体長6ミリメートルでやや細長く、長いあごをもち、体色は黄褐色を帯びる。同属の種類は西太平洋の島々、ガラパゴス諸島、オーストラリア東岸、アフリカ東岸などに分布している。この類は、本来の水中生活者ではなく、二次的に水に接近して生活するようになったものと考えられる。[八木沼健夫]

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