ウスルジーアダス(読み)うするじーあだす(その他表記)Os Lusiadas

デジタル大辞泉 「ウスルジーアダス」の意味・読み・例文・類語

ウス‐ルジーアダス(Os Lusíadas)

カモンイス叙事詩。11音節の8連詩10編からなる。1572年発表。大航海時代ポルトガル栄光と英雄たちの活躍を伝統的叙事詩の形式でうたう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウスルジーアダス」の意味・わかりやすい解説

ウス・ルジーアダス
うするじーあだす
Os Lusiadas

ポルトガルの詩人カモンイスの叙事詩。1572年刊。題名イベリア半島の西端に定住した、酒神バッコスの子といわれる伝説的な人物ルーゾの子孫であるルジタニア人、つまりポルトガル人の意。その国民の英雄的偉業をたたえた愛国的作品で、ポルトガル国民の聖書ともいうべき精神性をもつ。インド航路発見とポルトガルの航海者バスコ・ダ・ガマの第1回遠征を軸とし、豊かな想像力と作者自身の経験とを加えて、神話悲劇の美女イネース、巨人アダマストールらの劇的挿話を織り込んでポルトガル史浮き彫りにしている。ホメロスの『オデュッセイア』、ウェルギリウスの『アエネイス』に倣い、11音節の8連詩10編、1102節からなる。

[濱口乃二雄]

『小林英夫・池上岑夫・岡村多希子訳『ウズ・ルジアダス』(1978・岩波書店)』

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