ウルリヒ[シュトラスブルク](英語表記)Ulrich von Strassburg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウルリヒ[シュトラスブルク]
Ulrich von Strassburg

[生]1248頃
[没]1278頃
ドイツのスコラ哲学者,神学者。エンゲルベルト Engelbertともいう。ドミニコ会士。トマス・アクィナスとともにアルベルツス・マグヌスの弟子。アリストテレスロンバルドゥスの著作の注解を著わしたらしいが現在は散逸しており,『善についての大全』 Summa de bono (1262~72) 全8巻中の第1巻と断片のみが残っている。その思想はアウグスチヌス的,新プラトン的で,偽ディオニュシオスの著書やアビセンナらの影響が強い。ウルリヒは人間は究極因たる神を知るための知的存在にすぎず,完徳は神にのみ属するもので,被造物たる人間には到達しえないのであり,信仰においてのみ神に近づきうると考えた。

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