エネルギー固有値(読み)エネルギーこゆうち(その他表記)energy eigenvalue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エネルギー固有値」の意味・わかりやすい解説

エネルギー固有値
エネルギーこゆうち
energy eigenvalue

孤立系の全エネルギーは,古典力学でも量子力学でも,常に保存される基本的な物理量であるが,量子力学では勝手な値をとることは許されない。このときとりうる値がエネルギー固有値である。たとえば振動数 ν の光は,エネルギー hν (h はプランク定数) の整数倍のエネルギーの値しかもつことができない。一般に,量子力学系がとりうる全エネルギーの値は,その系を記述するハミルトニアン H の固有値である。その固有値に対応する系の波動関数は,H に対するシュレーディンガーの波動方程式を解くことによって決定される。エネルギー固有値 E についていえば,量子力学系が束縛状態にあれば,E は不連続なとびとびの値しかとれない。一方,系の中の粒子が散乱状態にあれば,E は任意の正の実数値をとることができる。

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