オオアルマジロ(読み)おおあるまじろ(その他表記)giant armadillo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオアルマジロ」の意味・わかりやすい解説

オオアルマジロ
おおあるまじろ
giant armadillo
[学] Priodontes giganteus

哺乳(ほにゅう)綱貧歯目アルマジロ科の動物。体長75~100センチメートル、尾長50センチメートル、体重は60キログラムにも達する。背の可動帯は11~13枚、頸(くび)には3~4枚の可動する前甲がある。歯は多く、小さなものが100枚もある。前足の第3指のつめは大きく23センチメートルもあり、土中の餌(えさ)となる動物をとらえるのに役だつ。南アメリカの水辺にすみ、アリシロアリ昆虫などのほか、ヘビ、ときには動物の死体を食べることも知られる。1産2子とされる。

[齋藤 勝]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オオアルマジロ」の意味・わかりやすい解説

オオアルマジロ
Priodontes giganteus; giant armadillo

貧歯目アルマジロ科。体長 1m,尾長 50cmほどで,アルマジロ類中の最大種。体毛は暗褐色。 11~13個の可動性の背甲をもっており,甲板の間にはまばらに毛が生えている。危険を感じると体を曲げて球状になり,外敵から身を守る。爪はがんじょうで,前肢の第3指の爪は曲りに沿ってはかると 20cmほどもある。土中に穴を掘ってすみかとする。夜行性昆虫類クモ,ヘビなどを食べ,ときに死肉も食べる。南アメリカに分布し,水辺近くにみられる。

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小学館の図鑑NEO[新版]動物 「オオアルマジロ」の解説

オオアルマジロ
学名:Priodontes maximus

種名 / オオアルマジロ
科名 / アルマジロ科
解説 / アルマジロのなかまで最大です。重い体重をかけて地面に大きなあなをほり、休む場所にします。
体長 / 75~100cm/尾長50~55cm
体重 / 約30kg
食物 / 昆虫、特にアリやシロアリ
分布 / 南アメリカ北部から中部
絶滅危惧種 / ☆

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世界大百科事典(旧版)内のオオアルマジロの言及

【アルマジロ】より

…肉は食用にされ美味。最大の種オオアルマジロPriodontes giganteus(=P.maximus)は体長1m。夜行性で,巨大な前足の第3指のつめでシロアリの塚を壊したり,根のはったやぶや畑でも手ぎわよく穴を掘ってシロアリやミミズ,昆虫などを食べる。…

※「オオアルマジロ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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