オッカムの剃刀(読み)オッカムのかみそり

大辞林 第三版の解説

オッカムのかみそり【オッカムの剃刀】

〘哲〙 存在は必然性なしに増加されてはならないという原則。より広範囲の事象を説明できる、より単純な理論がよりよいとする考え方。イギリスのスコラ哲学者オッカムが論理的思考として多用したことにちなむ。思考経済の原則。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

デジタル大辞泉の解説

オッカム‐の‐かみそり【オッカムの剃刀】

「必要なしに多くのものを定立してはならない」という原則。14世紀の哲学者・神学者オッカムが議論で多用し、十分な根拠のない要素を切り捨てたことから、この名で呼ばれる。「ある事柄を説明するために必要以上に多くの仮定を用いるべきではない」「ある現象を説明する理論・法則が複数ある場合、より単純な方がよい」などの意味で用いられる。思考経済の法則思考節約の原理科学的単純性の原則倹約の法則。ケチの原理

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のオッカムの剃刀の言及

【オッカム】より

…他方,彼が信仰と理性の分極化に拍車をかけ,この二者の統合の上に築かれていたスコラ学の崩壊を早めたことは否定できない。〈必要なしに実在を多数化してはならぬ〉という形で知られる〈思考節約の原理〉,いわゆる〈オッカムの剃刀(かみそり)〉は,ほんらい観察された事実,論理的自明性,神的啓示など〈十分な根拠〉なしにはいかなる命題も主張してはならないことを規定している。オッカムの天才が最大に発揮されたのは論理学の分野においてであり,彼は中世における最大の論理学者の一人に数えられる。…

【思考経済】より

…科学の目標は〈最小の思考の出費で事実をできるだけ完全に記述する〉(マッハ)ことにある,と定式化される。その源流は中世の〈オッカムの剃刀(かみそり)〉にさかのぼる。19世紀末にマッハおよびアベナリウスが,これを経験批判論の基本原則としたところから一般に広まり,論理実証主義に引き継がれた。…

※「オッカムの剃刀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

パッシングショット

テニスで、ネット際に進んできている相手のわきを抜く打球。パス。パッシング。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android