化学辞典 第2版 「ガラスのひずみ」の解説
ガラスのひずみ
ガラスノヒズミ
strain in glass
ガラス中の応力分布によって生じるひずみ.ガラスに加えられた機械的な力によって生じる場合と,ひずみ点以上の高温域における熱処理による温度勾配に起因する場合とがあり,一時ひずみと永久ひずみとに分けられる.局部的な引張応力がガラス表面にあれば70000 kg cm-2 程度で破壊するが,これより小さな応力でも,応力腐食(あるいは疲労)現象によるガラスの遅れ破壊が起こる可能性がある.一般のガラス製品ではひずみを除くため徐冷を行うが,強化ガラスなどは積極的にひずみを利用したものである.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報