日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クーン(Jan Pieterszoon Coen)
くーん
Jan Pieterszoon Coen
(1586―1629)
オランダ東インド会社の第4代および6代東インド(インドネシア)総督。オランダのホールンに生まれる。青年時代ローマのオランダ人商人のもとで働き、1607年初めてインドネシアのバンダ諸島に赴き、1612年ふたたびジャワに赴き、バンタムの商館で勤務した。1618年東インド総督に任命された。彼はインドネシアの各地にオランダ人の植民地をつくることを主張し、1619年にはバタビア(ジャカルタ)を根拠地として建設した。彼はイギリス東インド会社と激しく争い、これが原因となって本社と対立し、1623年には辞職して帰国した。しかし1627年ふたたび総督に任命されてジャワに渡った。1629年バタビアがマタラム王国の包囲を受けた際、防御の指揮をとっていたが、9月20日コレラのために死亡した。
[生田 滋]
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