グエン・ズイ・チン(読み)ぐえんずいちん(英語表記)Nguyen Duy Trinh

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グエン・ズイ・チン」の意味・わかりやすい解説

グエン・ズイ・チン
ぐえんずいちん
Nguyen Duy Trin
(1910―1985)

ベトナム政治家。ベトナム北部のゲアン省生まれ。1928年対仏独立運動に参加、1930年インドシナ共産党創立とともに入党。1951年ベトナム労働党中央委政治局員。1960年ベトナム民主共和国副首相、1963年外相を兼務。1976年7月ベトナム社会主義共和国成立後も副首相兼外相として対ASEAN(アセアン)平和共存四原則を提唱。1980年2月老齢を理由解任され、1982年党指導部の若返りを目ざした第5回党大会で平の中央委員に降格された。

[黒柳米司]

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20世紀西洋人名事典 「グエン・ズイ・チン」の解説

グエン・ズイ・チン
Nguyen Duy Trinh


1910 - 1985.4.20
ベトナムの政治家。
元・ベトナム社会主義共和国副首相兼外相。
ゲアン省生まれ。
ベトナム北部のゲアン省に生まれる。’28年対仏独立運動に参加。’30年インドシナ共産党創立とともに入党。’32年逮捕、コンソン島流刑、13年間重労働に従事する。’45年人民革命委員、’51年ベトナム労働党中央委員会政治局員となる。’60年北ベトナム副首相および国家計画委員会主任をつとめ、理論家として工業化推進をはかる。’63年外相を兼務。’76年ベトナム社会主義共和国成立後も、副首相兼外相をつとめる。’78年来日。’80年2月老齢を理由に解任となり、’82年引退。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グエン・ズイ・チン」の意味・わかりやすい解説

グエン・ズイ・チン
Nguyên Duy Trinh

[生]1910. ゲアン
[没]1985.4.20. ハノイ
ベトナムの政治家。農家に生れ,反帝・反封建主義学生運動に参加,1930年インドシナ共産党に入党。 51年ベトナム労働党政治局員,60年7月ベトナム民主共和国 (北) 副首相,63年7月以降外相に就任。国家計画委員会主任として第1次3ヵ年計画 (1958~60) ,同5ヵ年計画 (61~65) を推進。ベトナム戦争拡大の非常事態下で社会主義諸国を歴訪,経済援助協定を次々に調印した。 76年7月の統一国会でベトナム社会主義共和国の副首相兼外相に選出されたが,80年2月退任。

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