ケミカルヒートポンプ(その他表記)chemical heat pump

デジタル大辞泉 「ケミカルヒートポンプ」の意味・読み・例文・類語

ケミカル‐ヒートポンプ(chemical heat pump)

低温で分解できる化学物質が、再結合するときに出す反応熱外部に取り出し、化学物質は再循環使用する仕組みのポンプ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケミカルヒートポンプ」の意味・わかりやすい解説

ケミカル・ヒートポンプ
chemical heat pump

吸熱反応発熱反応を可逆的にする化学反応を組み合わせて,低温の熱を高温の熱に周期的に転換する装置イソプロパノールを熱してアセトン水素に分解する吸熱反応と,逆にアセトンと水素が結合してイソプロピレンに戻る発熱反応とを組み合わせたケミカル・ヒートポンプは,低温の工場廃熱でイソプロピレンを分解し,生成したアセトンと水素が再結合するときに放出される反応熱によって高温の工場熱源を得る省エネルギー技術として注目されている。金属または合金が水素と金属水素化物を作る発熱反応と,逆に金属水素化物を加熱して金属と水素に分解する吸熱反応とを組み合わせた金属水素サイクルを,ヒートポンプに利用した冷暖房器も開発中である。

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