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サマリア人 サマリアびとSamaritans

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サマリア人
サマリアびと
Samaritans

パレスチナのサマリア地方の民,またはその民によって構成された宗教的共同体で,「良きサマリア人」 (ルカ福音書 10・25~37) の比喩で知られ,現在はヨルダンのナブルス (昔のシケム) ,テルアビブに住む少数の家族に代表される。サマリア人は,サルゴン2世のサマリア占領によってイスラエル民族がすべてアッシリアへ放逐されたという『列王紀下』の記事 (17・23) を否定し,みずからイスラエル人の子孫であることを主張,また彼らだけが聖書としてトーラー (モーセ五書 ) の完全な校合を有するとし,その宗教はモーセの真の教えを代表していることを強く主張,みずからを Shomeronim (サマリアの民) といわず Shamerim (「真の律法」を守る者) と称する。サマリア人とユダヤ人は相似た歴史的運命をもちながら,サマリア陥落 (前 721) 以前からお互いに常に敵対関係にあり,ヨハンネス・ヒルカノスによるゲリジム山のサマリア人の神殿破壊 (前 129) で,その極に達した。サマリア人の信仰は,(1) 神が唯一の神であること,(2) モーセが唯一の預言者であること,(3) モーセ五書だけが唯一不変の啓示であること,(4) ゲリジム山が唯一の聖所であること,(5) 天地創造から 6000年後,ゲリジム山の神殿とサマリア人の繁栄を回復するタヘブ (回復者) が現れて新しい統治を始めること,の5つに要約される。

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世界大百科事典内のサマリア人の言及

【サマリア】より

…サマリアはアッシリア帝国の行政県サメリナSamerinaの中心地となり,その地位はペルシア時代になっても変わらなかった。バビロニアから帰還したユダヤ人がエルサレム神殿を再建したころからサマリア人との反目対立が始まったが,後には〈善きサマリア人の譬(たと)え〉(《ルカによる福音書》)が生まれる。サマリア人の子孫を自称する人々が今でも少数ながらシケムやテルアビブ近郊のホロンに集まって住み,古くからの習慣を守っている。…

※「サマリア人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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