日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
サンタ・クルス(ボリビア)
さんたくるす
Santa Cruz
南アメリカ、ボリビア南東部の都市。サンタ・クルス州(人口202万9471。2001)の州都。コルディエラ・オリエンタル山脈の東に広がる広大な平原地域に位置する。人口113万5526(2001)。アマゾン川流域の湿地帯の中にあり雨期には泥の町となる。1561年に建設されて以来、長い間孤立状態にあったが、第二次世界大戦後、付近で油田が発見されてから急速に発展した。西方約300キロメートルのコチャバンバからの舗装道路が完成し、鉄道でパラグアイ川沿岸のブラジルのコルンバと連絡し、さらにサン・パウロに通じる。砂糖、米、コーヒーの集散地で、精糖、石油精製などの工場がある。また鉄鉱石とマンガンの鉱山が発見され開発計画が進んでいる。住民の大部分は白人で混血はごく少ない。歩道に屋根が雁木(がんぎ)状にせり出した町並みに特色がみられる。
[山本正三]