シヌイジュ(新義州)市(読み)シヌイジュ(英語表記)Shinǔiju

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シヌイジュ(新義州)市」の意味・わかりやすい解説

シヌイジュ(新義州)〔市〕
シヌイジュ
Shinǔiju

北朝鮮,ピョンアンプク (平安北) 道の北西部にある港湾・工業都市。道庁所在地。アムロク (鴨緑) 江河口から 40km上流にある沖積平野に発達。気候は大陸性で,1月の平均気温は-10℃。ピョンウイ (平義) 鉄道の終点で,対岸中国のタントン (丹東) 市とは長さ 944mの鉄橋で結ばれる。水運も利用されるが,冬季は結氷するため外港として朝鮮西海 (黄海) にのぞむタサト (多獅島) を利用する。 1906年京義鉄道の開通により,上流のウイジュ (義州) に代って中国東北地方との門戸となり,農産物や流送される木材の集散が行われた。付近は地下資源が豊富で,41年スプン (水豊) ダムの完成後工業も興った。朝鮮戦争で大きな被害を受けたが復興し,パルプ製材,アルコールなどの工場が建設された。スプン・ダムの再建後はラグウォン (楽元) ,プクチュン (北中) の機械工場が建設され,ブルドーザ,鉱業機械,内燃機関,起重機,紡織機械などを製造。ほかに干拓地のアシを原料とする人造繊維工場,石油精製,毛紡織,軽金属,ほうろう鉄器,造船,ゴムなどの工場があり,総合工業都市として発展している。人口 28万 9000 (1987推計) 。

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