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ジャーエシー Malik Muhammad Jāysī

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世界大百科事典 第2版の解説

ジャーエシー【Malik Muhammad Jāysī】

?‐1542ころ
16世紀の北インドスーフィー詩人。自作での叙述によると,ジャーエシーは現在のウッタル・プラデーシュ州ラーエ・バレーリー県のジャーヤスという町の地主の子に生まれ,若いときにチシュティー教団に入り,以来その町で耕作と修業をしながら過ごしたという。ジャーエシーは,そのころ民間に流布していた恋愛物語を素材として使い,美しい姫君に恋する英雄が苦難をのりこえてその姫と結ばれるというストーリーのなかで,美姫により神を,それを恋うる英雄により神を求める人を寓意的に示して,神人合一を説いた。

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All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジャーエシー
じゃーえしー
Malik Muhammad Jys
(?―1542ころ)

インド、アワディー語のスーフィー詩人。インドでスーフィズムイスラム教神秘主義)の教義を大衆に平易に説くために、ヒンディー地域のアワディー語を用いる恋愛物語詩が流行したが、それら恋愛物語詩の第一人者。主著『パドマーワト』(1521ころ)のほか『アクラーワト』Akhrvat、『アーケリー・カラーム』kher kalmなどの作品がある。インド伝来の物語を基にして、さらに歴史事実を織り交ぜた『パドマーワト』は大衆にアピールし、スーフィー詩人たちの模範となった。ジャーヤス(現在のウッタル・プラデシュ州の町)に住んだことから一般にジャーエシーと称し、祖先がイランの地主であったことからマリクの称号を付している。晩年はアメーティーの王の尊崇を受け、付近の森林に住んだ。[土井久弥]

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世界大百科事典内のジャーエシーの言及

【インド文学】より

…これはベンガルの密教文学の底流をヒンディー文学のバクティ文学に伝える懸橋ともなった。イスラムの神秘主義思想家クトゥバンの《ムリガーワティー》(16世紀初め),同じくジャーエシーの《パドマーワット》などは,アウド地方の民間説話を素材にして,彼らの思想を親しみやすい形で説いた恋愛物語である。ビシュヌ神にかかわるバクティ文学には,同神の化身としてラーマをあがめる系譜とクリシュナをビシュヌ神の化身とする系譜とがある。…

※「ジャーエシー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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