ジョコ
インドネシアの政治家。姓名はジョコ・ウィドド。第７代インドネシア大統領。闘争民主党所属。スラカルタ市の貧しい家庭に育つ。国立の名門大学ガジャマダ大学で林学を学ぶ。家具製造会社を経営した後，政界に入り2005年スラカルタ市長に就任。2012年，ジャカルタ特別州知事に就任，低所得者層への医療サービスの拡充やスラム再生計画に実績をあげ，さらに州政府職員の汚職疑惑に厳しく対処する取り組みを進めて民衆の支持を拡大した。2014年７月の大統領選で勝利。闘争民主党は下院で少数与党であるため，滑り出しから議会運営は難航すると見られていたが，野党勢力のメラプティ連合の開発統一党が大統領支持に回ったため，下院は与野党均衡となり，政権は安定的な運営が可能となった。ジョコは海洋資源の活用，インフラ整備，造船・観光業振興，違法漁業の取締り強化，海軍力増強を柱とする独自の〈海洋国家構想〉を掲げ，領海内でのベトナムや中国の違法操業漁船の爆破や拿捕(だほ)などの取締り強化を実施，対外依存からの脱却を国家目標としている。最大の貿易相手国で投資も増大している中国との関係は，南シナ海領有問題で緊張状態にあり，外交的に難しい選択と駆け引きが続いている。2015年３月来日し，両国政府間で経済協力とともに安全保障でも協力しあうことに合意，沿岸警備での技術提供も確認された。
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