ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジョコ・ウィドド」の意味・わかりやすい解説
ジョコ・ウィドド
Joko Widodo
インドネシアの政治家。大統領(在任 2014~ )。「ジョコウィ」Jokowiの愛称で知られる。貧しい家庭に生まれ,幼少期はソロ川のほとりの違法の掘っ立て小屋で暮らした。ジャワ島中部の主要都市ジョクジャカルタの名門ガジャ・マダ大学に入学,1985年森林工学の学位を取得。卒業後,数年間はスマトラ島のアチェ州にある国営パルプ工場で働いたが,その後,スラカルタに戻り,家具工場を経営。世界に数ヵ所のショールームを設け,家具輸出ビジネスで大成功を収め,国内の有力な家具製造業者団体の地域代表にもなった。2005年,直接選挙導入後初の地方首長選挙でスラカルタ市長に選出された。犯罪防止対策や外国人観光客の誘致に手腕を発揮したほか,市内の貧民地区を頻繁に訪れたことや,市長報酬を受け取らなかったことなどで大いに名声を博し,2010年には 90%の得票率で再選された。2012年,ジャカルタ首都特別州の知事選挙に出馬すると,決選投票で現職を破り,一躍全国的な注目を浴びた。また,容姿が当時のアメリカ合衆国大統領,バラク・オバマに似ていたことや,カリスマ性,非伝統的な政治家といった点からしばしばオバマと類比されるようになった。2014年,大統領選挙に出馬し勝利。2019年再選された。
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