スリーマイル島原発事故(読み)スリーマイルトウゲンパツジコ

デジタル大辞泉 「スリーマイル島原発事故」の意味・読み・例文・類語

スリーマイルとうげんぱつ‐じこ〔‐タウゲンパツ‐〕【スリーマイル島原発事故】

1979年3月28日、米国ペンシルベニアスリーマイル島原子力発電所2号機で発生した大規模な原子炉事故。営業運転中に発生した給水ポンプの故障発端とし、運転員が非常用炉心冷却装置ECCS)を手動で停止するなどの誤操作が重なって、冷却材喪失事故に発展し、炉心溶融を起こした。放射性物質の一部が環境に放出され、近隣住民が避難したが、被曝線量は平均0.01ミリシーベルト、最大でも1ミリシーベルトで、放射線障害は起きていないとされる。原発事故の度合いを示す国際原子力事象評価尺度でレベル5に分類される。TMI(Three Mile Island)事故。

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知恵蔵 「スリーマイル島原発事故」の解説

スリーマイル島原発事故

米国ペンシルベニア州のスリーマイル島原発2号機(加圧水型軽水炉、95.9万kW)で1979年3月28日に起きた事故。機器の故障と人為的ミスがいくつも重なった。二次冷却水ポンプの故障に始まり、開いているべき弁が閉じたままだったこと、加圧器の圧力逃し弁が開きっ放しになったこと、稼働した緊急炉心冷却装置(ECCS)を運転員が止めたことなど。事故が拡大した最大の要因は、一次冷却水が十分あると誤判断した運転員がECCSを停止させたことだ。その結果、圧力容器内から冷却水が流失し、炉心の3分の2が露出する空焚(からだ)き状態になった。後の調査で炉心の半分が溶けていたことが分かった。非常事態が宣言され、付近の住民が避難した。この事故で大気中に放出された放射性物質は、希ガスが約93ペタ(1000兆)ベクレル(Bq)、ヨウ素が約0.56テラ(一兆)ベクレル程度。周辺住民の被曝(ひばく)線量は1mSv(ミリシーベルト)以下で、健康に与える影響はほとんどないとされる。

(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

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旺文社世界史事典 三訂版 「スリーマイル島原発事故」の解説

スリーマイル島原発事故
スリーマイルとうげんぱつじこ
Three Mile Island Nuclear Power Station

1979年3月28日,アメリカのペンシルヴァニア州スリーマイル島原子力発電所で起こった事故
非常事態宣言が出され,付近の住民が避難した。この事故を機に,原発の安全性についての論議が高まった。

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百科事典マイペディア 「スリーマイル島原発事故」の意味・わかりやすい解説

スリー・マイル島原発事故【スリーマイルとうげんぱつじこ】

スリー・マイル・アイランド原発事故

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