ズラータペル(読み)ずらーたぺる(英語表記)Scipio Slataper

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ズラータペル」の意味・わかりやすい解説

ズラータペル
ずらーたぺる
Scipio Slataper
(1888―1915)

イタリアの小説家、批評家トリエステ生まれ。高校時代からイッレデンティスタ(領土回復主義者)として雑誌に投稿を続ける。フィレンツェに学び、『ボーチェ』誌同人となる。第一次世界大戦に志願兵として参加し、ゴリツィアのポドゴラ山の激戦戦死。『わがカルソ』(1912)が代表作。これは青春の魂を綴(つづ)った自伝的小説で、世紀末的耽美(たんび)主義と同時に野性人としての詩情あふれる作品。ほかに『イタリアに必要な国境』(1915)、『イプセン』(1916)などの評論がある。

[望月紀子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android