セラミックフィルター(その他表記)ceramic filter

デジタル大辞泉 「セラミックフィルター」の意味・読み・例文・類語

セラミック‐フィルター(ceramic filter)

ファインセラミックス多孔質材料とする濾過器樹脂などの有機膜がもたない耐熱性、耐薬品性に優れる。
ある特定周波数の電気信号のみを取り出すフィルター圧電効果を示すチタン酸ジルコン酸鉛などの圧電性セラミックスが用いらる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「セラミックフィルター」の意味・わかりやすい解説

セラミックフィルター
ceramic filter

チタン酸ジルコン酸鉛Pb(Zrx,Ti1-x)O3のように強誘電性物質の粉体を焼結して得たセラミックスに強い電界を印加して分極処理したものは圧電性を示すようになる。セラミック圧電体用途には,圧電着火,超音波発振,振動検出などがあるが,共振子として使う場合,特定の周波数の電波だけを選択的に通過させることができる。これはセラミックスによる電波のフィルターであるのでセラミックフィルターと呼ばれる。

 このほか最近では,液体ろ過に使われる耐食性のよいアルミナ,シリカなどのセラミックスの多孔質体もセラミックフィルターと呼ばれるようになった。ビール,酒など発酵・食品工業に使われている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android