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セルカリア せるかりあ

大辞林 第三版の解説

セルカリア【cercaria】

扁形動物吸虫綱の幼生。住血吸虫・肝吸虫・肝蛭かんてつなどの発育の一型で、第一中間宿主から第二中間宿主(あるいは終宿主)に移る段階のもの。体は楕円形で吸盤をもち、後端に尾がある。有尾幼虫。尾虫。ケルカリア。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セルカリア

ケルカリア」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

セルカリア
せるかりあ
cercaria

扁形(へんけい)動物門吸虫綱二生(にせい)亜綱の発育期の幼虫名。ケルカリアともよばれる。卵から孵化(ふか)したミラシジウムは第一中間宿主の貝の体内で細長い袋状のスポロシストあるいはレジア(欠くものもある)とよばれる幼虫になるが、最終的にはこれらの体内の胚(はい)細胞が発育してセルカリアが生じ、その数は100を超えることもある。
 セルカリアは吸虫の種類により形態が異なるが、口吸盤、腹吸盤、穿通腺(せんつうせん)、消化管、排出管、尾などをもつのが普通で、第一中間宿主の貝から脱出して水中を遊泳し、第二中間宿主の魚類や甲殻類に到達すると尾を失い、体表あるいは体内で袋に包まれメタセルカリアになる。肝蛭(かんてつ)などでは水草の上でメタセルカリアになる。住血吸虫にはメタセルカリア期がなく、セルカリアは直接固有宿主に到達してその皮膚から体内に侵入し成虫になる。[町田昌昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のセルカリアの言及

【キュウチュウ(吸虫)】より

…スポロキストは胚細胞で満たされている。これらの胚細胞は分化発育して,ジュウケツキュウチュウ類では娘スポロキストが形成され,その中にケルカリア(セルカリア)が生じるが,ハイキュウチュウやカンキュウチュウではスポロキストの中に母レジアが形成され,さらに娘レジアを経てケルカリアを生じる。ジュウケツキュウチュウ類では,ケルカリアが直接終宿主(脊椎動物)に侵入して成虫となるが,他の種では,さらに第2中間宿主(節足動物あるいは下等の脊椎動物)に侵入してメタケルカリアとなり,これが終宿主に摂取されて成虫となり,有性生殖を営むのである。…

【幼生生殖】より

…扁形動物の吸虫類に属するカンテツのミラキディウム幼生は,水中を泳いでいる間に中間宿主であるモノアラガイの体内に入り,スポロシスト幼生となる。スポロシスト体内の生殖細胞は単為発生してレディア幼生を,レディア幼生の体内でもまた単為発生をして多くのセルカリア幼生を生じる。カンテツの終結宿主は草食動物で,十分な栄養のもとで成体に成長し両性生殖を行う。…

※「セルカリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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