セント・ヘレンズ[山](読み)セントヘレンズ

百科事典マイペディア 「セント・ヘレンズ[山]」の意味・わかりやすい解説

セント・ヘレンズ[山]【セントヘレンズ】

米国ワシントン州南部にある活火山。標高2549m。1980年5月18日に噴火し,その詳細が各種の観測によりくわしく解明されている。このときの噴火でセント・ヘレンズ火山大規模山体崩壊を起こして山頂を吹き飛ばし直径約2kmのカルデラを形成した。爆風は約600km2森林を破壊し,崩壊物は岩屑(がんせつ)なだれとなって北西の谷を約28km流下,さらに泥流に変化して約120km下流まで到達し,川沿いの家屋・道路などを破壊した。また火山灰が北米全土に降下した。しかしこのような大規模の噴火にもかかわらず,噴火予知に成功し事前に作成されていた災害予測図にしたがって住民の避難・立入り規制等が行われたため,死者は62人にとどまった。

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