チアノ(英語表記)Galeazzo Ciano

精選版 日本国語大辞典 「チアノ」の意味・読み・例文・類語

チアノ

(Galeazzo Ciano ガレアッツォ━) イタリア外交官政治家ムッソリーニ女婿。ファシスト内閣の外相として、日独伊三国同盟締結に尽力。その後反ムッソリーニのクーデターに参加し銃殺された。(一九〇三‐四四

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改訂新版 世界大百科事典 「チアノ」の意味・わかりやすい解説

チアノ
Galeazzo Ciano
生没年:1903-44

イタリアの外交官。1930年ムッソリーニの長女エッダと結婚,36年に33歳の若さで外相となる。ドイツを警戒してドイツとの接近策に慎重な態度をとり,第2次大戦へのイタリアの参戦を遅らせた。この判断批判をうけてしだいに権勢を失い,43年2月外相を解任された。同年7月のファシズム大評議会でムッソリーニに不信任票を投じ,のち捕らえられ,44年1月ベローナ裁判で死刑を宣告され処刑された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チアノ」の意味・わかりやすい解説

チアノ
Ciano, Galeazzo, Conte di Cortellazzo

[生]1903.3.18. リボルノ
[没]1944.1.11. ベロナ
イタリアの政治家,外交官。ローマ大学卒業後,外務省に入り,1930年独裁者 B.ムッソリーニの娘と結婚,36~43年ファシスト政権の外相。第2次世界大戦末期,イタリアの敗色が濃くなるとムッソリーニに批判的となり,43年7月のファシスト大評議会においてムッソリーニ不信任派の急先鋒に立ったため,ベロナで銃殺刑に処せられた。戦後,『日記』 Diarioが公刊 (1946) され注目を浴びた。

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