日本大百科全書(ニッポニカ) 「チンドウィン川」の意味・わかりやすい解説
チンドウィン川
ちんどうぃんがわ
Chindwin Myit
ミャンマー(ビルマ)北西部を流れるイラワディ川最大の支流。インドとの国境のパトカイ山脈に発し、南流、マンダレー西方のパコック付近でイラワディ川と合流する。全長1159キロメートル、流域面積3万3480平方キロメートル。水源付近は標高3000メートル以上の山地だが、流域平野は大部分が標高200メートル以下で河道は蛇行が著しい。上流域は降水量が多く年間2500~5000ミリメートルに達するが、下流の合流点付近は年間750ミリメートル以下である。増水期には上流600キロメートルのホマリンまで、減水期には380キロメートルのキンダトまで航行可能である。上流の山地にはカチン人、中流にはシャン人、下流の平野にはビルマ人が居住する。
[大矢雅彦]