テチス動物群(読み)てちすどうぶつぐん(英語表記)Tethys fauna

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

テチス動物群
てちすどうぶつぐん
Tethys fauna

古生代末から新生代中ごろにかけて、テチス海(北のローラシア大陸と南のゴンドワナ大陸の間に延びた長い海)に生息した動物群。この海の堆積(たいせき)物は、現在の北アフリカ、南ヨーロッパ、中東、インド、ヒマラヤ地域に分布し、日本はその北東縁にあたる。ペルム紀(二畳紀)から古第三紀にかけて、この海域は一つの生物地理区をなしていた。おもな動物群は、紡錘虫類や四放サンゴ類(以上ペルム紀)、アンモナイトの一部や厚歯二枚貝(あつばにまいがい)(以上中生代)、貨幣石(古第三紀)があげられる。パンゲア大陸の分裂や移動の始まった中生代末にはテチス海北部に深い海ができて、その北のボレアル生物区の頭足類(アンモナイトや箭石(やいし))の南下の障壁となった。

[棚部一成]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のテチス動物群の言及

【テチス海】より

…ギリシア神話の水神オケアノスの妻テテュスの名にちなむ。古生代より新生代第三紀にかけて存在し,各時代にテチス動物群として知られる特有な暖海性生物群を産する。古生代二畳紀のネオシュワゲリナ(フズリナ)‐ワーゲノフィルム(サンゴ)‐レプトダス(腕足類)動物群などはこの例である。…

※「テチス動物群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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