パンゲア大陸(読み)パンゲアタイリク(その他表記)Pangea

デジタル大辞泉 「パンゲア大陸」の意味・読み・例文・類語

パンゲア‐たいりく【パンゲア大陸】

パンゲア

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パンゲア大陸」の意味・わかりやすい解説

パンゲア大陸
パンゲアたいりく
Pangea

地質時代初期に存在した,地球上の陸塊ほぼすべてを含んでいたと考えられる超大陸パンタラッサと呼ばれる全球海洋に取り囲まれ,ペルム紀初期には完成されていた。ジュラ紀に入った約 2億年前に分裂を始め,今日の諸大陸および大西洋インド洋を形成するにいたった。1912年にドイツの地質学者アルフレート・ウェゲナー大陸移動説のなかで提唱した。ペルム紀初期にゴンドワナ大陸の北西沿岸がユーラメリカ大陸(ローラシア大陸)の南部と衝突し,そこで生じた陸塊にシベリアアンガラ楯状地も合体して完成した。パンゲアが分裂した仕組みは今日ではプレートテクトニクスに従って説明される。プレートテクトニクスによると,地球の表層は複数の大きな硬い層であるプレートで覆われており,これらが中央海嶺で発散したり,沈み込み帯で収束したり,あるいはプレート同士ですれ違ったりしている。海洋底拡大の形態から,パンゲア大陸は一斉に分裂したわけではなく,複数の段階を経て分解したことが示される(→海洋底拡大説)。約 1億8000万年前に北西アフリカ北アメリカの間,アフリカ南極の間にそれぞれ海域が形成され,約 1億4000万年前にアフリカが南アメリカから,同じ頃にインドが南極とオーストラリアから,約 8000万年前には北アメリカがヨーロッパから,オーストラリアが南極から分かれた。地球の長い歴史の間にはおそらくパンゲア大陸のような超大陸がいくつかあったものと思われる。今日のプレートの動きは諸大陸を再び寄せ集めている。こうした陸塊の離合集散を超大陸サイクルという。

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