デ・レルム・ナトゥーラ(その他表記)De rerum natura

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デ・レルム・ナトゥーラ」の意味・わかりやすい解説

デ・レルム・ナトゥーラ
De rerum natura

ローマの詩人哲学者ルクレチウスによる叙事詩体 (英雄六脚韻) の教訓詩,哲学詩。全6巻。ウェルギリウスの詩にも匹敵する叙事詩体文学の最も重要な古典の一つ。ルクレチウスはエピクロスの自然学,倫理学,レウキッポスやデモクリトス原子論の深い影響のもとに宇宙と万有の生成原理と過程,宇宙の本性を,美しい比喩的説明を駆使して壮大にうたい上げた。しかも彼の目的は,自然の形象と自然を貫く理法の解明を通じて魂が肉体とともに死すべきものであることを示し,人々の心から死の恐怖と死後の生活についての不安,宗教的な迷信を消し去ることにあるとしている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む