デービス(Angela Yvonne Davis)(読み)でーびす(英語表記)Angela Yvonne Davis

  • 1944―

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アメリカの女性黒人政治運動家。1月26日、アラバマ州に生まれる。マルクーゼに哲学を学び、ドイツ留学を経て、カリフォルニア大学から哲学で修士号を得る。10代から南部で公民権運動に参加し、カリフォルニアで学生非暴力調整委員会や、自衛のため武力行使も辞さずとするラディカルなブラック・ナショナリズムを唱導したブラック・パンサー党とともに大学や地域で政治活動に加わり、1968年にはアメリカ共産党に入党した。これを主たる理由として、カリフォルニア大学での教職を罷免された。さらに70年には、誘拐、銃撃事件の共謀者との嫌疑で逮捕されたが、16か月の留置後、72年、裁判によって無罪釈放された。この政治的弾圧に対しては、抗議とアンジェラ支援の運動がアメリカのみならず、日本を含めて国際的に広がった。80年に共産党から副大統領候補として出馬。哲学だけでなく、政治運動、女性問題に関しても優れた評論、著作が多く、日本では『アンジェラ・デービス自伝』The Autobiography of Angela Davisほか数冊が翻訳されている。

[中村雅子]

『加地永都子訳『アンジェラ・デービス自伝』上下(1977・現代評論社)』『デービス編著、袖井林二郎監訳『もし奴らが朝にきたら――黒人政治犯・闘いの声』(1972・現代評論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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