化学辞典 第2版 「ドキソルビシン」の解説
ドキソルビシン
ドキソルビシン
doxorubicin
C27H29NO11(543.52).アドリアマイシンともいう.Streptomyces peucetius var caesiusが産生するアンスラサイクリン系抗生物質.塩酸塩は水溶性で,赤橙色の針状晶.分解点204~205 ℃.+248°(メタノール).UV(メタノール)λmax 233,252,288,479,496,529 nm.DNAに層間挿入して核酸合成を阻害する.トポイソメラーゼⅡを阻害してDNA鎖切断をする.急性リンパ性白血病,リンパ腫,乳がん,小細胞肺がん,卵巣がんなどの治療に広く使われる.LD50 698 mg/kg(マウス,経口).[CAS 23214-92-8][CAS 25316-40-9:塩酸塩]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報