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ドナトゥス Donatus, Aelius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドナトゥス
Donatus, Aelius

4世紀のローマの文法学者,注釈家。大小2種類の文法書『大文典』 Ars Maiorと『小文典』 Ars Minor,およびテレンチウスウェルギリウスの注釈書を残した。ただし,ウェルギリウス『アエネイス』の注釈書の著者はティベリウス・クラウディウス・ドナトゥスで別人。

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世界大百科事典 第2版の解説

ドナトゥス【Aelius Donatus】

4世紀のローマのラテン語文法学者。生没年不詳。彼の著した文法書は中世で最も広く用いられた。ウェルギリウスの諸作品の注釈も書いたが,現存するのは前書き,《ウェルギリウス伝》,それに《牧歌》の序論だけである。しかし,彼の注釈はセルウィウスによって参考にされ,現在にも伝わるその膨大な注釈書に吸収されている。ラテン語訳聖書,いわゆる《ウルガタ》の編者ヒエロニムスはドナトゥスに学んだ。【三浦 尤三】

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大辞林 第三版の解説

ドナトゥス【Donatus】

?~355) カルタゴの司教。迫害による一時的な棄教者の再洗礼と、教会を裏切った司教による典礼の無効を主張。北アフリカのヌミディアを中心に勢力を誇った厳格主義ドナトゥス派の祖となる。

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世界大百科事典内のドナトゥスの言及

【セルウィウス】より

…主著のウェルギリウス注釈書は今日のウェルギリウス研究にも欠くことができない。これには短いものと,ドナトゥスの注釈を部分的に含んでいるとみられる長いものとの2種類があり,後者は発見者P.ダニエルの名前をとって《ダニエル古注》または《増補版セルウィウス》(1600)と呼ばれる。文法,修辞,文体論が注釈のおもな内容をなしているが,先行する他のウェルギリウス批評家に対しては,常にウェルギリウスを弁護する立場を貫いており,彼の詩才を高く評価している。…

【ドナトゥス派】より

…4世紀に北アフリカで起こったキリスト教の分離派で,ドナトゥスDonatus(355没)が最初の指導者。カルタゴの司教メンスリウスMensuriusの死後,カエキリアヌスCaecilianusが選ばれたが,彼を叙任したフェリクスFelixはディオクレティアヌス帝の迫害のときに裏切り行為があったという理由で,ヌミディアの70人の司教・司祭が反対し,この叙任を無効としてマヨリヌスMajorinusを立てた,という二重選挙があった(312)。…

【プリスキアヌス】より

…キケロ,ウェルギリウス,ホラティウスら古典期の作家の文例を豊富に収録し,中世を通じて広範囲にわたって利用された。ドナトゥスの文法書では解決しない問題についてはとくに利用価値が高かった。ほかに,韻律やアクセントに関する小論,アナスタシオス帝賛辞などの著作がある。…

※「ドナトゥス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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