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ドミナント・デザイン dominant design

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドミナント・デザイン
dominant design

製品ないし産業の進化論的モデルの中心コンセプト。 W.アバナシーと J.アッターバックが 1978年に提唱。製品の導入期には,製品の性能を判断する基準は明確ではなく,ある市場ニーズに対して異質の技術規格が出現することが多い。自動車では,その初期にはガソリン・エンジン自動車に加えて,蒸気自動車や電気自動車などの異種技術規格間の争いであった。しかし製品・市場が発展するに従って技術規格の多様性が減少し,技術の規格化が進行する。自動車エンジン技術も,結局はT型フォードを中心としてガソリン・エネルギーに収束することになる。T型フォードや最近の IBM・PCあるいはビデオにおける VHSのようなドミナント・デザインが出現した産業は,いわば流動的な状態から焦点が定まった段階へと移行する。そのような産業では,競争のやり方はがらりと変わる。製造工程は自動化が進み,製造設備は固定化する。製品技術のイノベーションの数が減少し,代わりに製造工程のイノベーションが増加する。それまでの規格争いの段階では,無意味であった事業における経験効果が今や強く働き,累積生産量や市場占有率を高めることが競争の焦点となる。そこではコストと価格が競争優位の決め手になる。

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