ニューヨーク・ヘラルド(その他表記)New York Herald

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニューヨーク・ヘラルド」の意味・わかりやすい解説

ニューヨーク・ヘラルド
New York Herald

アメリカ合衆国のニューヨークニューヨークで発行されていた日刊紙。1835年,安価な大衆紙が流行したペニープレス(1ペニー新聞)の運動の初期に創刊された。政治的に無党派中立の立場をとり,商業ニュースを扱うなど,現代アメリカのジャーナリズムに特徴的な姿勢を打ち出した。創刊者ジェームズ・ゴードン・ベネットは,電報伝書バトを使って情報伝達を速め,金融やスポーツ,外国ニュース,社会問題,演劇など,それまで報道に値しないとされてきた対象を記事として取り上げた。ベネットの息子ジェームズ・ゴードン・ベネット・ジュニアも編集者,事業家となり,1887年にパリ版『パリ・ヘラルド』を創刊。ベネット・ジュニアは,アフリカで行方不明になっていたデービッド・リビングストン捜索にヘンリー・モートン・スタンレーを派遣した人物である。1918年,ベネット・ジュニアが死亡したとき,『ニューヨーク・ヘラルド』は赤字経営に陥っており,フランク・マンジーに買収された。マンジーは『ニューヨーク・サン』などとの合併によって再建を試みたが失敗に終わり,1924年に『ニューヨーク・ヘラルド』は『ニューヨーク・トリビューン』に売却され,新生『ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン』も 1966年に廃刊となった。またベネット・ジュニアが創刊した『パリ・ヘラルド』は,のちに『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』の合弁事業『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』となり,ニューヨーク・タイムズが完全な経営権を取得する 2003年まで存続した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 ワシントン

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む