日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネイマン」の意味・わかりやすい解説
ネイマン
ねいまん
Jerzy Neyman
(1894―1981)
数理統計学者。ポーランドに生まれ、ウクライナのハリコフ(ハルキウ)工科大学で学んだ。1925年イギリスに渡り、ロンドン大学のカール・ピアソン研究所で研究し、今日われわれの常用する仮説検定法と信頼区間による推定法を完成した。これらはR・A・フィッシャーの推定論を厳密に数学的に定式化したものともみられる。前者はピアソンEgon Sharpe Pearson(1895―1980)の協力を得ている。また、標本抽出調査法の正当性を初めて理論的に基礎づけた。そのほか、彼の研究は統計学全般にわたっている。1958年にアメリカに移住し、カリフォルニア大学バークリー校に統計学研究所を創設して活躍した。
[米田桂三]