ハンザ同盟都市ヴィスビュー(読み)ハンザどうめいとしヴィスビュー

世界遺産詳解 の解説

ハンザどうめいとしヴィスビュー【ハンザ同盟都市ヴィスビュー】

1995年に登録されたスウェーデンの世界遺産(文化遺産)。ヴィスビュー(ヴィスビー)は、バルト海に浮かぶゴットランド島北西に位置する都市。ゴットランド島は中世初期まではバイキングの根拠地だったが、ヴィスビューが都市として発展し、13~14世紀の間にはハンザ同盟の重要な中心都市の一つとなった。ハンザ同盟は、中世後期から近世初期に北ドイツを中心としてバルト海沿岸地域の貿易を独占し、北欧の経済圏を支配した神聖ローマ帝国に忠誠を誓う複数の都市で構成される同盟である。その後、ゴットランド島はおよそ300年間デンマークに占領されていたが、トルステンソン戦争(1643~1645年)後のブレムセブルー和議により、1645年にスウェーデン領となった。市街は全長約3.5kmの城壁で囲まれ、ハンザ同盟時代の13世紀に建設された200あまりの建造物と廃墟が残っている。近年までスウェーデンの軍事基地の中心であり、冷戦期は一般人の立ち入りが制限された一種の閉鎖都市だったが、現在は開放されている。◇英名はHanseatic Town of Visby

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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