日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 バウム(Vicki Baum)ばうむVicki Baum(1888―1960) オーストリアの女流作家。ウィーン生まれ。ハープ奏者だったがのちに小説を書き始め、1929年、長編小説『グランド・ホテル』が大ベストセラーになった。これは豪華ホテルの宿泊客たちの人生模様を巧みな筋立てと感傷とユーモアで描いたもので、日本でも第二次世界大戦前、牧逸馬(まきいつま)(林不忘(ふぼう))により翻訳された。次の長編小説『乙女の湖』(1932)はフランスで映画化され、バウムの名を世界的にした。[榊原晃三]『植田敏郎訳『乙女の湖』(1957・東京創元社)』[参照項目] | グランド・ホテル 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例