バトナ氷河(読み)バトナひょうが(英語表記)Vatnajökull

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バトナ氷河
バトナひょうが
Vatnajökull

アイスランド南東部にあるヨーロッパ最大規模の氷河面積約 8400km2,平均氷厚は 900mをこえる。標高 1500m付近に位置し,最高点は南部オーライバ氷河にある同国最高峰のクバナダールスフヌークル山(2119m)。氷原には数多くの活火山があり,氷水がショウルス川をはじめ数百の河川に流出する。最大の活火山グリムスボトン山(1725m)で周期的に発生する噴火は氷河の一部を融かしてヨークルフレイプ jökulhlaupと呼ばれる壊滅的な大洪水を引き起こし,それらが氷壁を破壊して湖を形成することもあった。バトナ氷河では 20世紀以降 5年あるいは 10年ごとにヨークルフレイプが発生し,それらがアウトウォッシュプレーン(外縁堆積原)や短期間で発達する峡谷などユニークな自然を形づくっているとして 2019年世界遺産の自然遺産に登録された。

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世界大百科事典内のバトナ氷河の言及

【アイスランド】より

…年中アイスランド低気圧が近くにあるため,降水日数215日,降水量805mm。このため国土の11.5%を氷河が占め,その最大は8400km2のバトナ氷河である。 樹木はカバ,ヤナギ,ナナカマドの類などで,花は400種,鳥200種。…

※「バトナ氷河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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