バビロンの吊り庭園(読み)バビロンのつりていえん(英語表記)Hanging Gardens of Babylon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バビロンの王宮付近にあったとされる古代の庭園。世界の七不思議の一つ。アッシリア帝国の伝説的女王でアダド=ニラリ3世の母であるサンムラマト(ギリシア名セミラミス)によって,あるいは故郷の緑の山を懐かしむ王妃アミティスのために新バビロニアの王ネブカドネザル2世によってつくられたとされた。また,階段状の露台に土を盛って樹木を植え,ユーフラテス川からポンプで水を汲み上げる仕組みであったことが示された。19世紀末から 20世紀初頭にかけてバビロンの都市遺跡(2019世界遺産登録)を発掘調査したドイツの考古学者ロベルト・コルデワイが,王宮跡にその土台らしきものを発見した。しかし 20世紀後半から 21世紀にかけての調査によって,従来のバビロン説は資料の混乱による誤解であり,アッシリア帝国の王センナケリブニネベに築いた庭園がバビロンの吊り庭園であるとの説が唱えられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android