バロア家(読み)バロアけ(その他表記)Valois

翻訳|Valois

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バロア家」の意味・わかりやすい解説

バロア家
バロアけ
Valois

1328~1589年フランスを統治した王家。 1328年国王シャルル4世の死によって直系カペー家が断絶したとき,三部会の決議によって故王の従弟にあたるバロア伯フィリップがフィリップ6世 (在位 1328~50) として即位しバロア朝を開いた。以来ジャン2世 (在位 50~64) ,シャルル5世 (在位 64~80) ,シャルル6世 (在位 80~1422) ,シャルル7世 (在位 22~61) ,ルイ 11世 (在位 61~83) ,シャルル8世 (在位 83~98) までが本来のバロア家で,のちルイ 11世,シャルル8世を除いて百年戦争渦中におかれたが,シャルル5世,シャルル7世,ルイ 11世の時代に集権化は大いに進展した。続くバロア・ドルレアン家のルイ 12世 (在位 98~1515) ,バロア・ダングレーム家のフランソア1世 (在位 15~47) ,アンリ2世 (在位 47~59) ,フランソア2世 (在位 59~60) ,シャルル9世 (在位 60~74) ,アンリ3世 (在位 74~89) の時代はフランス・ルネサンスの開花期であるとともに,宗教改革の時代であり,のちシャルル9世,アンリ3世はユグノー戦争に巻込まれた。アンリ3世の死によって断絶,アンリ4世に始るブルボン家に引継がれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android