バーデン辺境伯領(読み)バーデンへんきょうはくりょう(英語表記)Markgrafschaft Baden

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バーデン辺境伯領」の意味・わかりやすい解説

バーデン辺境伯領
バーデンへんきょうはくりょう
Markgrafschaft Baden

南西ドイツの領邦。もとは弱小領邦で,ベルンハルト1世によって創設された。宗教改革以来バーデン=バーデン (旧教) とバーデン=ドゥルラハ (新教) の2家に分裂していたが,後者に属する辺境伯カルル・フリードリヒのとき統一をみ,さらにナポレオン1世のもとでライン川右岸にファルツをはじめ多くの新領土を得て国土を著しく拡大。 1806年には大公国に昇格ライン同盟に加わった。ドイツ連邦体制のもと,18年に憲法制定後,この国は急進的自由主義運動の中心となり,三月革命期には F.ヘッカー,G.シュトルーベらを輩出した。ドイツ帝国のもとでカトリック勢力 (→中央党 ) の一拠点をなし,1918年の革命で最後の大公フリードリヒ2世が退位ワイマール共和国の一分邦となった。現在はドイツのバーデンウュルテンベルク州に含まれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android