新教(読み)シンキョウ

精選版 日本国語大辞典 「新教」の意味・読み・例文・類語

しん‐きょう‥ケウ【新教】

  1. 〘 名詞 〙 ローマ‐カトリック、東方正教会と並ぶキリスト教の三大教派の一つ。一六世紀にルターカルバンカトリック教会によるキリスト教信仰歪曲抗議プロテスト)したことに基づき、そのより自由な、改革的・積極的な信仰の立場を継承するキリスト教諸派の総称。旧教に対していう語。プロテスタント。
    1. [初出の実例]「羅馬法王の残虐甚しきに依て、他に Protestant (新教)なるもの起れり」(出典:百学連環(1870‐71頃)〈西周〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の新教の言及

【プロテスタンティズム】より

…〈プロテスタント主義〉とも訳される。日本で慣用されている訳語〈新教〉は正しくない。プロテスタントの名称は,1529年4月,ドイツのシュパイヤーで開かれた国会(シュパイヤー国会)で,宗教改革の側に立つ少数派の諸侯と都市が,多数派のカトリック側の皇帝に対してみずからの立場を〈公に表明して抗議〉(ラテン語のプロテスタティオprotestatio――元来は法律用語)したことに由来し,のちに自称として用いられるようになった。…

【馬明心】より

…甘粛省安定(定西)の人。天方国(メッカを指す)に遊学し,イスラム教義を摂取して1761年に帰国し,青海省循化地方のサラール(撒喇爾)族のなかで新教を布教し,伝統的中国イスラムと対立した。そして地方官に圧迫されて1781年(乾隆46)に反乱を起こし,蘭州城を包囲攻撃したが,清軍に攻められ,同年に捕らえられて殺された。…

※「新教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android